Tomei-Yokohama BMW

モトーレン東名横浜

日本における48V マイルド・ハイブリッドについての現状

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(2021/02/11 一部更新しました)

 iPhone 12 Proで東京の夜景を撮るのが趣味になりそうな、BMW Geniusの4cylinderです。

 

早速撮ってきました。

下の写真は東京駅です。

 

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以前のiPhoneだと、暗い部分である夜空や地面付近にもっとノイズが乗りそうなものですが、良くなったと感じますね。

 

閑話休題。

本日のテーマは「マイルド・ハイブリッド」についてです。

 

最近、ニュースでよく見かけますよね。

「20XX年以降は内燃機関車の販売禁止」

このお触れに対し、数多の欧州メーカーが導入するのがこのマイルド・ハイブリッド。

 

「まずマイルド・ハイブリッドとは何?」

 

それは、モーターのみで走行ができず、走る時は必ずエンジンも動き、モーターはアシストに徹するハイブリッドシステムを指します。

同時にヨーロッパの規格で、車両の一般電源電圧を従来の12Vから48Vへと引き上げ、高出力化および高効率化に対応させるということもしているので、48Vマイルドハイブリッドと呼ばれています。

 

対して、モーターのみで走行ができるハイブリッドシステムはストロング(もしくはフル)・ハイブリッドと呼ばれます。

 

日本車でいうと、

先鞭をつけたトヨタのハイブリッドシステムは、ストロング・ハイブリッドです。普及して久しいため、私もかなり運転しました。単に「ハイブリッド」と聞くと日本人はこちらを想像すると思います。こちらはモーターだけで静かにスルっと動き出しますよね。一般道はだいたいモーターで走ってくれます。世代により異なりますが、高速に乗るとエンジンがほぼ必ず動く印象です。

スズキの軽自動車等に多いのは、12Vマイルド・ハイブリッドのようです。レンタカー等で乗ったことはありますが、気づきはしませんでした。

 

よりEVに近いストロング・ハイブリッドとして、プラグイン・ハイブリッド(以下PHEV)もあります。こちらはガソリンも入れられ、充電もできるというところが特徴です。充電をすることで概ね30kmから多くて60kmほどまでは電気で走ることができます。

 

マイルド・ハイブリッドについては、略記するとMHVかと思いましたが、参考とするいくつかのメディアにはMHEVと記載されていましたので、以下MHEVと略します。

 

 BMWのMHEVの主な機能

 

まず、私がヨーロッパ向けの資料を読み込んだところ、MHEVの主な機能は

  • 低速域における11PS(8kW)のパワーアップ(PHEVのeBoostと同様)
  • エンジン・オフ・コースティングというエンジン停止しての惰性走行(25km/h~160km/h, PHEVと同様)
  • 減速時のオートエンジンストップは時速15km/h以下から (PHEVは140km/h以下であればエンジン停止可能)
  • 以上の機能はECO PROモードでなくても動作するように
  • エンジン再始動は迅速でスムーズ
  • 燃費向上効果は最大で10%の見込み
  • (エンジン・オート・スタート・ストップ機能オフボタンは消滅?)(PHEVと同様)
  • 12Vと48Vバッテリー間双方向の非常再充電機能によるバッテリー上がり防止(PHEVと同様)

ということで、要するにモーター駆動以外のPHEVの機能を概ね継承する形となっています。

 

 

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マイルド・ハイブリッドに必要なコンポーネントは、上の写真のように少しで済みます。

 

「販売中のマイルド・ハイブリッドモデルは?」

 

2020年11月04日現在、日本はまだ対応していません!

2020年11月17日複数モデルにおいて対応しました。(2021/02/11 追記)

(もう間もなく一部エンジンは対応する予定があります!)

 

最近、新型のBMWのエンジンはマイルド・ハイブリッドであるかという点に関して、多く問い合わせをいただいています。

 

BMWの「5シリーズ」がマイナーチェンジ! 48Vマイルドハイブリッドやプラグインハイブリッドなど電動化をさらに促進|ワゴン|Motor-Fan[モーターファン] (motor-fan.jp)

 

確かに、上のネット記事を見ると、デビューしたばかりの5シリーズなどは特に、以前はディーゼル車だけだったものがガソリンエンジンまで拡張されたため、マイルドハイブリッドであると書かれていることが多いです。

が、それは欧州など、他国での話です。日本は法規の違いもあるため、独自の対応をしています。

 

【追記】日本に導入されたMHEV車種

 2021/02/11 新情報をもとに更新しました。

 

燃費向上効果が見込まれ、Xモデルの35d(海外名30d)、40dにMHEVの導入があります。

 

具体的な車種と、従来モデルとの違いを以下に記載します。

またスペックに関しては共通して、モーターアシストにより最大11PS/120Nmの追加があります。

  • X3 M40d…採用車種で唯一のM付きディーゼル。パワーは326PS→340PSで14PSアップ。トルクは680Nm→700Nmで20Nmアップ。エンジンスペックはX7 xDrive 40dと同じです。価格上昇は5万円です。
  • X5 xDrive 35d…パワーは265PS→285PSで20PSアップ。トルクは620Nm→650Nmで30Nmアップ。価格上昇は10万円です。
  • X6 xDrive 35d…同上。X5とX6は全く同じエンジンです。価格上昇は10万円です。
  • X7 xDrive 40d…こちらも以前は35dというの名前で、X5, X6と全く同じエンジンでしたが、X3 M40dと同様のエンジンとなり、スペックがワンランク上となりました。価格上昇は15万円です。

 

あくまで予定検討段階の情報なので、ご了承ください。

(導入は無事決定しました。)

 

  

「それではBMWはマイルド・ハイブリッド化に積極的でないのか?」

確かに欧州にはMHEVがあるのに、日本にはないというモデルばかりです。次のコーナーに海外展開情報を記載しております。

しかし、むしろ推進しているのは電動化と言うべきでしょう。

BMW Japanでは2020年11月04日現在、PHEVのみをラインナップしているからです。

 

こちらは、上のMHEV車の機能に合わせて、走行時は電気モーターのみで時速100km以上出せますし、カタログ上は50km近い電気走行の航続距離を持ちつつ、減ってはしまうもののそこそこのガソリンタンク容量を持っています。

 

あくまでPHEVの方が、ハイブリッドとしては完成形に近いのではと思います。

 

特徴として、モデル名の末尾にeが付きます。

現在生産されているものは、330e, 530e, 745e, 745Le xDrive, X3xDrive30e, X5xDrive45e, i3(レンジエクステンダーEV)です。

以前存在した225xeは2020年6月いっぱいで生産終了、i8はさらに前の2020年2月で生産終了しています。いずれも発表から6年近く経っていましたので、在庫無くなり次第終了といったところでしょうか。

 

「ではネット記事に載っていた内容は?」

 

新型の発表前後になると、噂なのか正式発表に基づいたものなか、さまざまな記事が出ますよね。

BMW、48Vマイルドハイブリッドを37モデルに拡大展開 7-8月に欧州で | レスポンス(Response.jp)

 以上は海外のBMWの情報をもとにした記事と思われます。

上の記事についてですが、BMWは基本的に

3月 or 4月 (spring update)

7月 or 8月 (summer update)

11月 or 12月 (autumn update)

の4か月スパンでアップデートが行われます。

新型のモデルがデビューし、生産が開始されるのもこのいずれかの時期となっています。

 

BMW ドイツ本社はアップデート内容をプレス発表しているため、それを元に日本語でも各所で様々な記事が出るのです。

 

「海外のBMWはどうなっているのか?」

 

実際に行われた商品アップデートを明らかにすると、

 

まず2019年9月17日に、5シリーズの4気筒ディーゼルモデル(520d/520dx)がBMW初、48Vマイルドハイブリッド対応となることが発表されました。

 

また当時、発表後間もなく、日本には導入されない旨の伝達も社内に対して行われました。

 

そして今年の3月、7月のタイミングで一気に拡大され、現在は基本的に3シリーズ, X3以上の車両が主で、海外でのMHEVは

4気筒ディーゼルエンジン (18d, 20d)

6気筒ディーゼルエンジン (30d, 40d)

新型5シリーズの4気筒ガソリンエンジン (20i, 30i)

6気筒ガソリンエンジン (40i)

となっています。もちろん、まだまだ全モデルMHEVとなっているようではなさそうです。

 

 

☆BMWの直6ディーゼル豆知識

 

先ほど述べました、X3M40dやX5x35d, 740dなどで採用がある、3リッター直列6気筒ディーゼル・エンジン。

型式名から、B57エンジンと呼びます。

3つのグレードを一つの排気量で対応するという、欲張りなコンセプトです。

出力差は、排気量をそのままにターボ数を変えて、過給方式を最適化して対応するというイマドキらしいアイデア。スペックは車種により多少の違いがありますが、

30d(日本名35d) 265ps/620Nm VGターボ

40d 326ps/700Nm VGターボ+モノスクロールターボ=ツイン・ターボ

50d 400ps/800Nm 上記構成が各3気筒ずつに分かれた、クアッド・ターボ

 

意地でも直6を使い、ターボを使い分けるという、直6魂ここにありというエンジンとなっています。

 

また新しさに溢れたディーゼルも良いですが、直6ガソリンエンジンも忘れてはいけません。

ほぼ無音かつ無振動のアイドリング、低回転時の独特な音色、高回転時の澄んだ高音は、やはり今のBMWでしか味わえないものと思います。

採用車種もハイクラスの車のみとなってしまっていますが、本国よりスペックが上のZ4M40i、そもそも本国では販売していない740iもあり、環境規制ギリギリで許されている走りを味わえるのもまた、今だけだと考えております。

 

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